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IWGPシリーズは追いかけるのに一冊買っては2年経って……みたいなことを毎回やっているので、今回2016年の9月に出た私からすると新刊を読むのは、ニュースで話題になった現象と照らし合わせて大変面白かった。

『北口スモークタワー』
脱法ハーブを使用して事故を起こした加害者を許せない少女が依頼人。彼女は一緒にふたりきりで暮らしていた祖母が事故によってリハビリの必要な大怪我をしたという。放火しようとしたところをGボーイズが止めた。そうしてマコトにお鉢が回ってきたというわけだ。
Gボーイズの相談役・教授と呼ばれる男と、ドラッグの勉強をしながら北口にそびえる通称「スモークタワー」を見学する。どうやってここを潰すか。

私の知り合いがまだ脱法ハーブが「危険ハーブ」なんてダサい名前になる前に、ビデオ通話越しに吸っていたことがあった。その時の目つきの変わり方、とろんとした喋り方に若干興味を持った。(試したいという話ではない)
その彼も「粗悪品はバッドトリップがサイテーだ」といっていたので、教授の講義は正しいのだろう。

『ギャンブラーズ・ゴールド』
Gボーイズに依頼されて、パチンコ店を荒らしているゴト師を捕まえることになったマコト。キングと並んで打ちたくもないパチンコを打っていると、ホームレスかと見まごう男性が近づいてくる。彼の名はユキヤ。ゲームが友達の青春を送り、パチンコにハマった男だ。彼は「自分ならゴト師を見抜ける」と売り込みにくる。

なんと、メインと思われたゴトについては意外にあっさり終わってしまう。その後に描かれるユキヤについてが本当のメイン。なんといってもマコトの母親は人情に厚く、素晴らしい人間だということを実感。

『西池袋ノマドトラップ』
遊牧民(ノマド)と呼ばれる仕事の仕方をしている人間が集まる、コワーキング・スペース。カフェと間違えてネタを拾いに行ったマコトは、そこでノマドの一人レオンを紹介される。コラムのネタにと取材をするが、彼は何かに怯えているようだった。そして、その店が何者かに襲撃される。

久々にキングの圧倒的なかっこよさを読める。冷徹で切れ味が鋭くて、ぞくりとしてしまう魅力がある。犯人への「しつけ」が最高だ。もちろんこれでも丸くなったので、マコトの意見も聞いているのが良い。

『憎悪のパレード』
池袋の街を「死ね! 帰れ!」と大声で叫びながら行進する人間たち。いわゆるヘイトスピーチだ。彼らはチャイナタウンで中国人に罵声を浴びせ、通りがかる人間は日本人でも攻撃する。「日本から中国人は出て行け、中国人に味方する日本人は日本人じゃない」。Gボーイズとマコトが受けた依頼は、なんとそのヘイトスピーチ団体を守るという任務だった。

昨年また話題になったヘイトスピーチ。近年は他民族排斥派の活動を主にそう呼んでいたけれど、私があの関係のニュースをみて毎回思うのが「沖縄で毎週のようにやってない?」である。今や常識のようになっているが、「米軍は出て行け!」とやっている人間のほとんどが、地元の人間ではない。いつのまにか現れデモで大きな声をあげ、地元にも相手にもダメージを残して去っていく。そういう人間は攻撃したくてたまらない相手がいつでも新しく現れるからだ。
きちんと解決したのにも関わらずモヤモヤしてしまうのは、そういったことを知っている大人になってしまったからなのだろうなあ。
ちなみに今まで登場した名脇役たちが一挙に集う回でもあり、シリーズのファンは大満足するだろう。
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