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市郎は友人の夏宿の家をお盆に尋ねる。家の前では夏宿の弟・弥彦が迎え火を焚いていた。夏宿は市郎を歓迎してくれ、皆で川の字になって眠る。夏宿は以前は丈夫で健康的な少年だったが、この夏は日に当たるのも寒いのもいけない少年に変貌していた。市郎はそんな夏宿にまだ慣れていない。
夜半すぎに庭に弥彦が向かうのを追うと、弥彦は理解できない言葉をしゃべる。「兄さんは死んでいる」。夏宿がいない場所では必ず「兄は死んだ」と言うので、市郎は弥彦にどう接していいかわからない。だって、夏宿はここにいるじゃないか。
戸惑いを覚えながらも池のほとりを見ると、そこには肌をより白くした夏宿が立っていた。

和風ファンタジーとでも言えばいいのか、舞台設定は明治頃らしい。執筆のきっかけは長野の祖父の時代を舞台に書いてみたい、という願望から。なので家の敷地は広く、登場人物は和服を来ている。
非常に短い話なのだが、なぜか今回は読むのに時間がかかってしまった。再読なのでうっすらとは覚えているものの、おそらく何月何日という区切りで話が進んで行くのが合わなかったのだと思う。
内容自体はどこまでも幻想的で『夜啼く鳥は夢を見た』よりは話の進行度合いも高く、きちんと市郎が自分の心に向かい合い、弥彦の発言の意図に気づくところもぞくりとしていい。長野ビギナーにオススメの一冊。
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