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以前書いたメモはこちら http://kagenokemono.blog51.fc2.com/blog-entry-614.html


何度目かの再読。
主人公の月彦は、気がつくと学校内の劇場にいる。隣には黒蜜糖という少年と、銀色という少年がいる。上映される劇の名前は「銀色と黒蜜糖」。少年たちと同じ名前だ。
月彦は自分がなぜここにいるのかが思い出せない。少年たちの顔を見回しても見覚えがない。その場を取り繕うように会話をし、また気がつくと自分の寝台の上にいる。口からは玻璃のような柘榴の実が溢れ続ける。どこかで、カタカタとミシンを鳴らす音がするーー。
どこまでも現実と夢の世界の境界が曖昧で、目を凝らさなければその境目がわからなくなってしまう。何度読んでも極上のフェアリーテイルであるな、と実感する。
もともと長野は絵を描く人間であるので、何よりも情景を色彩で表すのがうまい。それが彼女独特のかな遣いで描かれるのだから、この完璧な世界に足を踏み入れた自分はなんと幸福なのだろうと思う。
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