FC2ブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



オーケンが「ゴスロリバイブル」に連載していた作品をまとめたもの。

「巻頭歌ーエリザベス・カラーの散文詩」
序章に相応しく、幻想的で詩的な世界。結末もきちんとオーケンが今まで好きだったものをもってきていて好感が持てる。

「ゴンスケ綿状生命体」
エンジェル・ヘアーという80年代に一斉を風靡した怪奇現象をモチーフに、宇宙人と女の子の愛を描く作品(って書くとなんじゃこりゃ)。
ぬいぐるみが夜寝ている間に動く、という女の子なら一度は考えるファンタジーをそのまま文章にしたかのような話。
かなり好きな部類である。

「妖精対弓道部」
この本の中でもかなり突飛な類であるけれど、このモチーフで曲まで作っているんだからお気に入りなのだろう。
トン子の最後の叫びは、マイノリティのセクシャルを持つ人間の「認めて欲しい」という欲求のようで切ない。

「メリー・クリスマス薔薇香」
かなり正統派のゴスロリを扱った作品。
ロリータの娘を持つ母親が突然自らもゴスロリを着て、原宿を闊歩する。その理由とは…という、なんとも言い難いあったかい気持ちになれる話であった。

「夢だけが人生のすべて」
オーケンの話に度々出てくる、目の見えなくなった画家と小説家をモチーフにした話。三角関係を絡めて恋愛小説というか青春小説というか、とにかく良い味に仕上げている。

「戦国バレンタインデー」
私この話好きなんですよ。舞台説明もしっかりしないまま突然タイムスリップするところも面白おかしいが、なによりラストの数行が素晴らしい。女の子の友情って本当一瞬で出来上がるものなんだよなあ。崩れるのも一瞬なんだけどな。

「東京ドズニーランド」
多分アンダーグラウンドサーチライで作った「埼玉ゴズニーランド」をモチーフにしたもの。ゆるキャラの一斉蜂起っていうのもまたナンセンスだけれどラストがとてもいい。

「爆殺少女人形舞壱号」
これもモチーフで曲を作ってますね。こういう背景だと曲を聞いた時には思わなかったんだけれど(もっと政府の要人のパーティとかで使う人形なのかと思ってた)老人が最後主人公のおじいちゃんにダブるところなんて哀しくてねえ…。

「ギター泥棒」
これは完全に音楽かじってないとオチがわかりにくい話ですね。トラメってあだ名の段階でわかる人にはわかるんだろうなあ。恋人の死はヒロイズムに浸るのに最適だけれど、実際起きてしまうとそれは悲しみ以外の何者でもないんだなあ。

「ユーシューカンの桜子さん」
なんとびっくり、初期小説「くるぐる使い」収録作品「春陽奇談」に出てくる”滝田六助”が再登場っすよ。私は大興奮しましたね、初読の時は。でもって騒動の発端が特攻兵の花嫁人形ってところも渋い。

「奥多摩学園心霊事件」
トリックといいラストといい、オカルトやホラーが好きな人間からすれば「やっぱりな!最高だ!」となる持って生き方。これも滝田六助が出てきます。この一つ前に収録されている作品の桜子ちゃんも助手で登場。これシリーズ化してくんないかなあ。

「英国心霊主義とリリアンの聖衣」
コナン・ドイルを持ってくるところが「わかってるな!」という感じ。実際こんな事件はなかったんでしょうが、当時のイギリスは心霊ブーム真っ只中だからいろんな霊媒がいたのでしょうな。ラストシーンが映画のように脳内に浮かぶ名作。

「ゴズロリ専門風俗店の七曲町子」
これも確か「ロッキン・ホース。バレリーナ」の登場人物ですよね。しかしゴスロリを脱がせてしまったらそれはゴスロリ専門風俗としてありなのか???むしろ着衣した状態でプレイしたいのが客層なんじゃないのか???という謎が。

「おっかけ屋さん」
非常に心があたたまる作品なんだが、これおっかけの経験がないとピンとこないかもしんないですね。おっかけをしている間っていうのはなんだか心理状態が不安定なんだよね…地に足がついてないんだよ。だから主人公の選択は普通のおっかけだったらしないんだよなあ。でも小説なのでありです。

「新宿御苑」
しっかしオーケンがボサ・ノヴァをモチーフに話をひとつ書くとは。というかこれ、読者層にあってたのかなー?私はとっても好きなんですが(十代の挫折を大したものと書いてないところとか)大人の方が読んでいて勇気が出るかもしれないですね。

「ボクがもらわれた日」
いやあ、ロコって犬の名前だったのか。って曲はさすがに違うよな…(「ロコ!思うままに」という曲が特撮にあるのです)。ご主人様も一途で健気な人なんだろうけど、それを察知して先回りできるロコってめちゃくちゃ頭いいよな…と。

「二度寝姫とモカ」
私、おじいちゃんおばあちゃんものに弱いんですよ。動物ものにも弱いんですよ。それがもうぎゅっと詰まっててですね…こういうのを世間では感動ポルノって言っちゃうんだろうなーとも思うんですが、やっぱり素敵な話は素敵なままとっておきたいですよね。

「サラセニア・レウコフィラ」
なんと今度はトリフィドの日だ。オーケンはSFが好きだなあ。巨大植物がぱっくぱくと少女たちを飲み込むシーンの描写、これ完全にオーケンの性癖でしょ。でもって生き残るのが根暗でオタク、ってのがまた筋少の「トリフィドの日がきても二人だけは生き抜く」じゃないですか。

「月光の道化師」
これ多分、江戸川乱歩の完全なオマージュとして書きたかったんだと思うんすよ。つまり、明智小十郎じゃなくて明智小五郎として、小林森少年じゃなくて小林少年として書きたかったんじゃないかな。「怪人明智文代」を書いた時と同じようにしたかったんだろうなーと…。

「ぼくらのロマン飛行」
収録されてる作品の中で一番童話的なものを最後に持ってきているのが、散文詩を最初に持ってきているのと対比がとれてていいですね。サーカスの人間ロケットをやっている少女の話。
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://kagenokemono.blog51.fc2.com/tb.php/830-91514757
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。