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ひとつの夜が終わった。それは新たな夜明けを意味するものだった。
THE BACK HORNの記念すべき初武道館は、私たちに
生きるということの闇と光を見せつけたものになった。



 拍手がうねり、会場全体を包む手拍子と変わる。それは全てを動かすような力を持っていた。するとメンバーがステージへと帰ってきた。ドラムスでありリーダーの松田の「THE BACK HORN史上二度目なんですけど、ダブル・アンコールやらせてもらいます!」の台詞で、ひとつの生き物となった会場が大きな咆哮をあげた。「きっとこれからも自分たちにとって正しい音楽を作っていきたいと思います」と宣言。そして10年前に生まれ、一緒に育ってきた楽曲「冬のミルク」が始まった。同じ日は二度と訪れない。だから彼らは精一杯伝える。本当はさよならなんかにしたくないから。
 6月7日、日本武道館18時。客電が落ちると同時に悲鳴にも似た歓声があがる。鍵盤の美しいメロディが胸に迫り、何かが起きそうで背筋がゾクゾクしてくる。そこにザクザクの音を混ぜ込み、高まった期待は「覚醒」した。燃え盛る炎の中の、闇、闇、闇。まるで夜のような暗さの中、THE BACK HORNという獣が目覚めた。そして、「野性の太陽」に身を焦がす。とにかく感じられるのは生への執着。
 「幾千光年の孤独」が始まると、イントロから歓声が沸き起こる。岡峰の紡ぎ出すベース・ラインに心も身体も踊らされる。いや、踊らされているのはリズムにではない、彼らにだ。身体に身体をねじ込まれてしまうような感覚がつきまとう。ぱっとライトがつき明るくなったと思うと、「光の結晶」が始まる。メンバーは既に汗だくだ。
 MCでは松田が、今年はバンドの結成10周年であること、そしてこの6月7日はTHE BACK HORNが初めてワンマンを行なった記念すべき日であること、その偶然が味方したことを喜び伝え、観客も驚いたような声をあげる。
 始まったのは「生命線」。"素晴らしい明日が広がっていくような 最悪の日常 愛せるのなら”、きっとこんな日がくるのも夢ではなかった筈だ。
 照明が赤く染まると、甘い甘い「罠」の時間だ。猛々しいイントロに、深い底から手を伸ばすようなサビ。妖しく蜜のようにとろける菅波のギターに、鼓動のように連打する松田のドラム。うねる岡峰のベースと、山田の叫び、囁き、全てが「罠」だ。
 中盤、歓声があがる。美しいアルペジオから始まったのは「世界樹の下で」だ。ぽっかりと曇天に空いた光の輪のように願いを前面に押し出した壮大なメロディ。間髪入れずに「ジョーカー」が演奏される。社会風刺色の強い強い曲だ。寂しげなコーラスに、引き裂くようなヴォーカル。もうこの慟哭は止められない。目を閉じても伝わって来る赤さ。「アカイヤミ」だ。重く垂れこめ、私たちを出してはくれない。流れ込んでくるのは哀切。気でも違ったかのようにファンもメンバーも踊り狂う。そのままドラムをつなげ「ひとり言」が始まる。”僕のそばにいて”と哀願する声。一人には誰だってなりたくない。だから彼らは4人でいる。そうすればそこから笑顔が生まれるから。
 MCで菅波が「今日は最高だ!」と叫ぶ。松田にもありがとうとお礼を言うと、「こちらこそありがとう」という微笑ましいやりとりが。
 後半そうして始まったのは「夢の花」。彼らは武道館にひとつの夢の花を咲かせた。それがこれからどんな色に染まるかなんて誰にもわからない。でも、この場にいた全員が確証した。「未来」はあると。そう、私たちはこの日を区切りに、”鮮やかな未来”へと歩き出すのだ。山田がぽつりと「どうもありがとう」とつぶやいた。そこに全ての感情が詰まっているのだろう。
 松田が「まだまだいけますか!」と煽り始まった「声」。加速してゆく会場。間髪入れずに「ブラックホールバースデイ」、菅波の掛け声で「コバルトブルー」、松田の「男にも、女にも、子供にも、大人にも、誰にも譲れないひとつの刃がある!」という台詞でスタートした「刃」。疾走感あるナンバーの連続だ。
 そして珍しく山田がMCをする。うまくしゃべれない様子にメンバーからも微笑みが向けられる。でも、「夜は必ず明ける」という言葉はしっかりと全員の胸に届いていた。「それでは最後の曲、『キズナソング』」とラスト・ナンバーが始まると会場は一瞬大きな悲鳴をあげるが、すぐに静まり返った。私たちはこの世界を少しだけ、今より好きになれるかもしれない。オーケストラをバックに演奏するメンバーを見て、ふとそう思った。
 鳴り止まないアンコールに、松田が「どうもありがとう」と叫ぶ。そして9月3日にニュー・アルバムが出るということをいち早くファンに告げ、秋のツアーも決まり「武道館が終わってもまだまだ皆と一緒に楽しむぞ!」と決意を新たにする。岡峰は、生まれたことの喜びと出会いの大切さを語る。「それじゃもうちょっと盛り上がっていきますか!」と始まったのは「サニー」、「涙がこぼれたら」、「無限の荒野」だ。会場が一体となり身体を揺らし、心から笑う。
 夜が必ず明けるように、彼らは私たちの夜も必ず終わるということを教えてくれた。メンバーの”ありがとう”はその場にいた全員の心に響いたはずだ。



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 私はhideが特別好きな訳ではないと思う。ただ、たくさんの人間に愛されることは素晴らしいことだから。だからこそ、好きという感情ではないけれど、尊敬している。
 会場では友人と会った。とても楽しそうだった。これはお祭りだから。
 自分の死を、たくさんの人間が楽しめる祭りにすることは、とても難しいことだ。
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桜の花が咲き乱れ、行き交う人々が心を踊らせる四月、高野馬場AREAにて、嵐が巻き起こった。現在とこれからのシーンを担うバンドが一堂に会するイベント「stylish wave08' 春の嵐」のツアーFAINALを迎えたのだ。開催日である5日、6日の両日とも、チケットはソールドアウト。会場には、新たな感動と出会いの予感に胸をときめかせたファンたちが詰め掛けた。ステージでもフロアでも、場内の至るところで様々な感動が生まれ、またひとつ新しい歴史がスタートした瞬間となった2日間のもようを、一挙にお届けしよう。


4/5 SAT

 開場すると、みるみるうちにフロアが埋まっていく。出演順がシークレットということもあり、ファンは全員気が抜けない状態だ。「好きなバンドをいちばん良く観れる場所で応援したい!」という気持ちが伝わってくる。そんな異様とも言える空気の中、「stylish wave’08 春の嵐」ファイナル1日目は始まった。
 トップバッターはTINC。「エリア、トバしていくぞ!」という気合の入ったかけ声とともに、最初から全開で会場を盛り上げていく。4月20日に解散が決まっている彼らだが、その様子は微塵も感じさせない笑顔で、美しいメロディに乗せて想いを奏で、熱いスタートを切ってくれた。
 続くSKULLは、うねるギターと爆音のリズム、ボーカル・SINのシャウトで、観客の体を揺らす。『 a Gate』からは、拳を振りあげた興奮状態で、ラストの『Black Riot』まで突っ走り、暴れるには最高のナンバーをたたみかけ、会場の温度を一気に上昇させた。
 続いて登場と同時に、バラード『追憶』を演奏したのはCELLT。哀惜漂う曲の世界へ、みるみる会場を引き込んでいく。ボーカル・キヨトのファルセットが心地よい『インソムニア』、ファンキーなベースソロのある『star drop』と聴かせ、最後は曲名通り『七色』のステージを観せてくれた。
 『ダンデライオン』で始まったDaizyStripperのステージでは、ボーカル・夕霧の優しくハイトーンな歌声が会場を包み込み、心地よいメロディが隅々まで浸透していく。観客の手のひらが蝶のように舞う『White Butterfly』に続き、『ジュリエットのナイフ』ではヘドバンの波を、『decade』では左右へモッシュを起こし、会場は一体となった盛り上がりをみせる。聴かせる、暴れる、両方で全員を充分に楽しませてくれた。
 次に登場したBergeracは、『AMETHYST』で幕を開ける。万華鏡のようなライトに、しっとりと響くボーカル・樹の声が合わさり、透明で甘い空間を作り出した。途中ベース・たつはが5月10日に行われるプレミアムワンマンライブの告知をする場面もあり、和やかな一面を交ぜつつ、ラスト『揺曳なり想いを乗せて』までメンバーは終始笑顔で、観客とひとつになるステージを楽しんでいた。
 紫のスモークの中にフラッシュがたかれ、現れたのはSuG。ボーカル・武瑠の「遊ぼうぜエリア!」という声を皮切りに、会場にはモッシュ、ジャンプの波が生み出される。ラスト『俺式Continue』まで、SuGのロックをたっぷり体感させた。5月2日には待望のフルアルバムも発売され、東名阪ワンマンツアーも決定。まだまだ彼らの勢いは加速していきそうだ。
 この日のトリを務めたのはガイズファミリー。SEの中、真っ赤に染まったステージで杯を交わすと『ため息風船ガム』でスタート。「お前らこんなもんじゃないだろう!」というボーカル・knightの煽りで、『ルール』ではスイッチが入ったかのように会場全員の動きが揃い、激しさを増していく。ラスト『Night Blindness』では、歌詞に合わせて、たくさんのハートが観客から贈られた。全身で今日のイベントへの感謝をあらわし、名残惜しそうにメンバーはステージから去っていった。


4/6 SUN

 ソールドアウトということもあり、開演前から熱気が充満した場内。ファンの期待と興奮が今にも爆発しそうな空気の中、2日目の幕が開いた。
 最初にheidi.が登場すると、オーディエンスのテンションは一気に急上昇し、伸びやかな歌い出しからスタートした1曲目『レム』から、場内はヘドマンの嵐へ。メンバーも始終笑顔を見せており、今この空間を全力で楽しんでいる様子がひしひしと伝わって来る。ラスト『泡沫』まで少しも勢いを衰えさせることなく、後続へとバトンを渡した。
 メンバーコールの響く中、堂々と登場したjuliadollは、1曲目『fact』から重低音と観客のジャンプで会場を揺らしてくれた。客席からの熱い叫びに、ボーカル・HALも頷きながら左手で胸を打ったり、肉声で「かかってこいや!」と応える。5月20日での解散を控え、ファンとメンバーが真剣にぶつかり合っている様は圧巻。その迫力は、舞台から去ったあとも場内の熱がすぐに冷めることはなかったことからわかる。
 続いて登場したのは、ファンがライターの火を灯すSEが印象的な-OZ-。ゆったりと歌い上げ魅せてくれた『Misty』の後は空気を変えて、Natsukiがデスボイスで派手に観客を煽り『Shangrila』へ。ボーカルの声とコーラスが美しく絡み、曲全体のダーク感とは裏腹に、メロディの美しさ、繊細さの両極を覗かせた。
 ν-NEU-は、季節感溢れるキャッチーなナンバー『SAKURAモノクローム』でスタート。新曲の『ベイビーユニバース』では両手を交互に突き上げて飛び跳ねるボーカル・junに倣って観客も体を動かし、一体感が生まれるなど、彼らのキラキラした楽曲たちに、自然と笑顔が溢れるステージだった。
 次に、目がくらむほどのストロボの中から姿を現したのはビリー。疾走感ある『The Blluffer』では、獏の「行こうか!」という煽りを合図に、オーディエンスが一斉にモッシュ。メンバーも右へ左へと舞台上を駆け回り、ラストお馴染みの『ブラッサム』まで、力強く観せて聴かせてくれた。
 ボーカル・ゆーりが療養中で欠席のイロクイ。は、弦楽器隊がステージをいっぱいに使ってよく動き、最初戸惑っていたファンのボルテージも右肩上がり。飾らない笑顔で4人の声を届けたMCを挟み、ドラムス・なつきの「よろしいか!」の煽りから、メンバーが交代で歌を担当する『ファンキーボウイ』へ。何かが弾けたようにモッシュで暴れ盛り上がった会場に、このツアー中、困難に立ち向かい培ってきた4人の底力を感じさせた。
 赤い照明と手拍子の中から、トリを務めるlynch.が登場すると、会場が震えるほどの歓声に包まれる。葉月のデスボイスが利いた、地を這うような重低音が心地よい『I'm sick,b'cuz luv u.』で始まり、『59.』では今日一番の盛り上がりを見せる。独特の雰囲気を醸し出すイントロの『anillusion』では、どこか哀愁を感じさせられるメロウさが漂うも、跳ねる観客で場内が揺れた。会場中からあがる拳に一体感を増す『Adore』『pulse』と続き、客席は混沌としたノリにあふれていた。アンコールにまで応えるなど、ラストまで熱狂を絶やすことなく、イベントツアーの締めくくりにふさわしいライブパフォーマンスを見せてくれた。
 2日間にわたってAREAで行われた今回のイベントは、まさに「春の嵐」と呼ぶに値するほどの激しさを孕み、怒涛の勢いのまま過ぎ去っていった。
 木立の間からあふれる日差しのような照明の中、「kiri」でライヴが始まった。
 この日は、NEW ALBUM『Turbulence』購入者のみが参加できるライヴイベント。チケットを握りしめたファンが猛暑の中集まった。
 音のうねりと会場の揺れが一体化し、幻想的な雰囲気を魅せる。浮かび上がるような照明の中歌うAnisの声は、別世界へ誘う呪文のようで、終わってすぐは拍手もままならなかった。
 MCでは会場が学校だということもあり、「僕たちのセミナーへようこそ!」とファンをときめかせる。「解らないところがあったら演奏中でもすぐ止めて、”このハットはね〜”って説明するからね」とは親切な講師だ。しかしAliとしてはセミナーといえば恋のセミナーらしく、「濃ゆそうだね」とツッコミも。
 サポートメンバーのアキラがMONORALで演奏を始めて一周年ということで、「おめでとう」と声があがる場面もあり、アットホームな雰囲気でライヴは進んだ。
 そんなトークの後も、キッチリと格好良いステージを観せてくれる。5曲目の「W.K.S」では拡声器を持ったAnisが観客を煽る。空間が震えているかのような錯覚が起きる轟音に、ファズの効いたボーカル。のらずにはいられないほどに気持ち良い!「今日はみんなの顔が良く見える」とAnisが言っていたとおり、二人ともギリギリまで前に出て会場を笑顔で見渡していた。
「終わりだよーこれでー!」という問いかけに、「たりなーい!!」と答えるファン。ドラムソロから「Tangled」となだれ込み、一時間のステージが終了した。
 しかし、メンバーが去った後も会場の拍手が鳴りやまない。そのため急遽アンコールを行うことに。
「今日誕生日の方いますか?」という問いに、一人が挙手。どの曲が好き? と訊かれ、「"I LIKE IT"がすごく好き!」と返答すると、なんとその場でさわりだけ演奏!「Happy BirthDay。お稽古しないとこんなもんだよ(笑)」と照れてはいたが、きっと素晴らしいプレゼントとなっただろう。
 そのままメンバーのリクエストで「Wash」を演奏した後、「すごくあたたかく見守ってくれたので、もう一曲だけ!」と始まった「LIKE YOU」。会場全員が笑顔で、音に合わせてジャンプ! 最高潮の盛り上がりを見せ、イベントを締めくくった。



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