大江春泥になりたい。
ライターなりたての小娘が色々書き散らすブログです。
CELLULOID <PIERROT>
CELLULOIDCELLULOID
(1997/09/03)
Pierrot

商品詳細を見る



 PIERROTがインディーズでリリースしたミニ・アルバムがこの『CELLULOID 』だ。セルロイドとは歴史上最も古い熱可塑性樹脂、すなわちプラスチックである。おもちゃや食器、メガネのフレームにまで使われていたが、燃えやすいという欠点のため、今では使用されている製品を見る事はあまりないかもしれない。そんなタイトルを冠したこの作品は、PIERROTがメジャーに行った後でもライブで行なわれ続けた、定番の楽曲が詰まっている。

 耳鳴りのような喧噪から始まる『セルロイド』。ヘヴィなサウンドに、裏打ちのドラムが奇妙にねじれ合う。Bメロでのリバーブがかかったキリトの声は、確かな決意を滲ませているようだ。そう、ここから先の楽曲は歌詞にもある通り<超人の領域>である。微妙なズレを生じさせ、サラウンドで攻めてくるツイン・ギター。首の付け根あたりがむずむずとし始め、これからの展開に心が躍る。それを見透かしたかのように、軽快なドラムのフィル・インで『Adolf』がスタートする。ライブでも定番中の定番であるこの曲は、かの有名な独裁者からのタイトルだ。不気味な嘲笑が聴こえると同時に、流れるような、それでいて不安を感じさせる歪んだリフが入る。軽快なドラムと、重いベースに混じる軽やかなギター・シンセ。それがより一層焦燥感を煽る。
 3曲目の『脳内モルヒネ』では、ベース、ギター、シンセ・ギターのユニゾンで、別の世界へと連れて行かれる。鼓動のようなドラムに乗る歌は、闇から響いてくるかのよう。Bメロから彼の“脳内モルヒネ”は分泌され始め、シンバルがチリチリとそのことを知らせる。サビへと繋がるメロディは、トリップしてゆく感覚そのまま。叫ぶようなギターがそれを裏付け、突然メジャーコードに変わる。このキモチワルさが、PIERROT最大の持ち味だ。
そして疾走感溢れる『Twelve』。ストレートで切ない曲調と、力強く打ち鳴らされるドラム。混じり合うツイン・ギターも、まさに王道ギター・ロック! といった感じだ。Cメロでの柔らかな声も、この曲が醸し出すもどかしさに一役買っている。
 和のメロディから壮大に広がる世界を描き出したのは『鬼と桜』。ぽろぽろと琴の音が鳴り、そのまま流麗な曲になるかと思いきや、2回目のメロでは歪んだギターが入り、おや? と思わされる。それが彼らの策略なのだ。サビでは一転して重く、気怠く、同じ曲だと解るのはかろうじて残る和風の旋律だけだ。開放感のある重さ。これはなかなかできることではない。アウトロではまたギターがクリーンな音に戻り、そんな転調があったことなどは露ほど感じさせない美麗さだ。
 人々のざわめき、喧噪。また1曲目に戻ったかのような錯覚が起きる『HUMAN GATE』。軽快なビートに乗せて歌う、PIERROTの救済歌だ。<きっと誰もが同じだけの 苦しみ背負いながら それでも笑顔みせている>。そう、あの独裁者も、あの人も、全ての人間がそれぞれの運命、感情を背負っているのだ。それをここで肯定する事によって、この曲はただのポップ・ソングではなくなる。

セルロイド。たった一枚のフィルタをかけただけで、世の中はもうこんなに違って見える。
【2008/04/24 00:09】 | ディスクレビュー | トラックバック(0) | コメント(0)
パンドラの匣<PIERROT>
パンドラの匣パンドラの匣
(1996/07/27)
Pierrot

商品詳細を見る



  淡々としたモノローグ。それは別の世界へ飛び込む為の決意。揺らぐことが怖い、でも踏み出さなければならない。狂ったような三拍子のリズムが印象的な『自殺の理由』から始まる『パンドラの匣』は、PIERROTが初めてインディーズで発売したフル・アルバムである。32という驚異的に少ないチャンネル数で、全10曲をトラック・ダウンしたこの本作は、そんなことは微塵も気づかせない、クオリティの高い作品だ。

 このアルバムに描かれているのは、まさに絶望の数々だ。
 <救いの手は選ばれた者のみに差し伸べられる>と歌う『青い空の下…』。奇妙な歌メロで私たちを撹乱するかのような『利己的な遺伝子』。そしてリフが印象的な『KEY WORD』。神経のどこかにジリジリくるようなメロディに加えて、突如優しくなるサビでは、大きな運命を背負った者の悲壮が溢れる。5曲目の『ドラキュラ』には悲しみが詰まっており、ギターソロ部分で乗る「ジーザスクライスト!」という叫び声は、演奏にかき消されてしまいそうだ。キャッチーなメロディに辛辣な歌詞を載せる『満月に照らされた最後の言葉』は、主人公の悲しい別れを思い浮かべさせる。『Far East~大陸に向かって~」では、民族的なアウトロと歌詞から、血族的な迫害が脳裏に浮かぶ。『メギドの丘』は幻想的なサウンドだが、重い現状を歌詞が表現している。そしてようやく、強烈にポップなサウンドの『SEPIA』にて、開放感溢れるサビで、わずかにでも希望が存在するように思わされる。だが『「天と地」と「0と1」と』で、その僅かな光は絶望という暗雲に覆われてしまうのだ。Bメロでのだんだんと手数が増えていくドラムは、まるで彼の焦燥感、心臓の音である。延々と遠くへ伸びていくような壮大なサウンドでこのアルバムは終了する。

 収録されている楽曲達はまさにパンドラの匣から飛び出してきたように、鮮烈に人間の聴覚を犯していく。ここにつめ込まれていたのは絶望である。しかし、主人公は匣の底に何も見いだしていないのだろうか? 否、PIERROTはそこに何かを見たはずだ。そこに残ったのは、“PIERROTというバンドがもつ可能性”という希望ではないだろうか。
【2008/04/22 21:50】 | ディスクレビュー | トラックバック(0) | コメント(0)
さてさて。
いろいろと今まで書いた駄文を寄せ集めて来ました。
ある程度自由にレビュー、むしろ感想を書きたい! って気持ちから、ブログ開始です。今更ですね。




さて、私の来歴でも。

1984年11月26日、いい風呂の日にこの世に誕生しました。
このときのショックで、前世の記憶をなくしました。すげーよ酸欠になるよ。
私は泣くのが遅かったので、めちゃくちゃ尻を強く叩かれて口からゲロ吐いて泣きました。
禁煙パイポのCMが頭に残ってます。

1987年04月 幼稚園に入園。
あんまり偏執狂だったので、隣に設立されている養護施設に入れられるか迷う。(親が)
既に文字読めたしね。本が大好きでお絵描き大好きだったからね。
でも冷静に考えて団体行動に慣れさせるということで、普通に入園。冷戦まっただ中。
ウチの地方では五歳になったら餅を背負う行事があるのだが、兄が背負えずに泣いたところにじさまが「友子ならいけるんじゃねえべか」って簡単なノリで、背負いたがってる私にガッツリ結びつける。
微動だにしない仁王立ち。アルバムに残される。

1988年04月 年中さんに進級。
ウチの幼稚園は貧乏だったので、この頃から始まるお昼の時間はお弁当。
週に一回土曜日だけ、園から牛乳が出るようになりました。
母が弟を出産。おばあちゃんが良く家に来てくれるようになる。
なぜかって母親の手伝いもあったんだけど、兄が子供帰りして甘えられる人がいなくなるってんで。ひでえ。
冷戦ニュースの頃に置き出して来て、)一人で遊んでたり歌ったりしてました。
そして八時を過ぎると父親が帰ってくるので、一緒に遊ぶ。大事なことは全部父親から教わった。折り紙とかあやとりとか。
実用的なことは全部おばあちゃんから教わった。山菜採りとか散策の大切さとか縫い物とか料理とか。

1989年04年、年長さんに進級。
転入生と仲良くするものの、頭のいい子で凹まされる。
名前に立派な理由があるって言うのが良いなあって(和歌から桃をとって桃子)おもい、母親にきく。
「お父さんに聞きなさい」と言われる。
お父さんに聞くと「友達がたくさんできるようにだよ」と言われる。
母親にまた報告に行くと真実を告げられる。
「お父さんの初恋の人の名前なのよ。」
ある意味あれか、ロマンチックなのか。
そして初めての演技で、『キリスト生誕』をやることに。もちろん主役はマリア様。
天使が良かったのだが、先生の推薦でマリア様に。桃子ちゃんもマリア役が良かったらしく、母親が幼稚園に直訴に来る。入園して間もないからって言うことで私に決定。
演じている最中何度も歌わねばならないのだけれど、途中でストールを落としてしまう。
悩んだ結果、拾いながら歌い、何食わぬ顔で続けたら母親にダメだしされた。
ベルリンの壁崩壊を未だに覚えている位ショックだった。
七五三だったので、着物を着る事になる。おばあちゃんが用意してくれたスタジオで、「青じゃないといやだ!」と人生初の着物を青くして、毎年文句を言われる。可愛いのに。




1990年04月小学校入学。平成9年
図書館に感激して居座るようになる。『今、地球が危ない』シリーズが好きで、グロ写真を眺めてニヤニヤしていた。
幼稚園にも良く遊びにいった。可愛がってもらっていた。
『アルセーヌ・ルパンシリーズ』が大好きで、ホームズも少年探偵団も一、二冊しか読まなかった。
いじめられっこ人生が始まった為、本は今まで以上に私の友達でした。
音楽も聴くようになり、<B'z>の『愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない』と『裸足の女神』を買ってもらう。




1996年04月、中学校入学。
いじめられっこに拍車がかかるも、あんまり腹が立ったので嫌がらせのように毎日登校してみる。そしてなんとなく<聖飢魔鵺>『愛と虐殺の日々』を中古で見つけ、初めて自分でレジに持っていく。震えた。
V系には<MALICE MIZER>の美しさに惹かれてハマり、インディーズという世界にも惹かれアマチュアのライブにも行き、やっぱりオタクでアニメCDを買い始めつつも、<pierrot>の存在を知ってのめり込み。暗黒期に入って学校の図書館は利用せず、私立図書館と県立図書館をめちゃくちゃ利用しまくる。学校いたくなかったから。
ピエラーの友人ができて生きる喜びを知り始めた頃、<筋肉少女帯>『レティクル座妄想』を聴く。暗黒な感じにぴったりハマって受験の時はこれしか聴いていなかった。
本気でPIERROTのTAKEOさんと結婚できると思ってた。



1999年04月、秋田商業高校入学。
やっぱり環境変わっても虐められて、本はお友達でした。
とにかく読む。年間二百冊読む。
徐々に理解してくれる友達が増えて、学校生活も充実。
バンギャ、ヲタ共に最盛期。オーケンと結婚できると思い始める。




2002年03月、某車内販売の会社に就職。
同年10月、セクハラっていうか押し倒されて辞める。
同年同月、居酒屋でバイトする。すげえ楽しかった。
同年12月、インフルエンザを押して「ANNY'sLTD.」の活停ライブに。「SPEAKER」結成という話を聞き、絶対に観ることを決意。

2003年04月、SPEAKER初ライブを唐突に見に行き、ハマる。とにかく追いかける。

2004年03月、上京することを決意。実の兄貴から慰謝料をもらって資金にする。
そしてミニコミをやりたいと思った。だから頑張った。
同年08月、精神病の友人の嵐に巻き込まれて、ミニコミを発行することもできず誰にも連絡できず隔離病棟へ。
同年11月、地元に戻るもののやっぱり入院。

2006年8月、熱を出して短期の内科病棟に入院したのを最後に、社会復帰を狙う。
やっぱり音楽ライターになりたくてミニコミをなんとかしたいとは思っていたけれど、音楽に触れることになぜか罪悪感があり、本ばかり読んでいることに。
そこに『ラヴィアンローズ』解散の知らせ。もうこれしかないって位ガンバってば意図して、最後のライブを見に行った。




2007年04月、ESP音楽ライター科入学。
同年06月、学校で作成しているフリーペーパー『makers plus Vol.19』にて、<THE BACKHORN>『THE BACKHORN』レビュー執筆。
同年08月、同じく学校で作成しているフリーペーパー『makers No.21」にて、<野性音楽追求楽団モアモア>インタビュー。
同年同月、<MONORAL>のライブレポ執筆。
同年09月、フリーペーパー『makers plus Vol.20』にて<真心ブラザーズ>『きみとぼく』、<SOPHIA>『青空の破片』レビュー執筆。同誌にて<BEE-315>のクローズアップコラム執筆。
同年11月、来年の新入学生用パンフレットに載せる原稿として、フリーペーパー『bounce』編集長、西尾大作氏へインタビュー。とてつもなく参考になる話ばかりでビビる。
同年12月、学校で作成しているフリーペーパー『makers core Vol.3』にて、<横道坊主>ロングインタビュー。

2008年1月、V系フリーペーパー『Gab.』にて、<AibeLL>『ひみつの舞踏会』、<BRANCH>『ジェリーフィッシュ』レビュー執筆。同誌にて<stylish wave COUNT DOWN'07-'08>ライブレポートを、9バンド分担当。(<GAM>〜<heidi.>、<lynch.>〜<-OZ->)
同年03月、フリーペーパー『makers plus Vol.21』にて、<HHR THRILL LOUNGE>インタビュー。
V系フリーペーパー『Gab.』にて、「目黒鹿鳴館潜入リポート!」取材、執筆。
フリーペーパー『UNGA!No.117』にて、<Natural Punch Drunker>インタビュー。同誌にて<MASH>『ダンスダンスダンス』、<アルファ>『Life is once』、<Mizrock>『Thank You xxx』レビュー執筆。




今のところこんな感じです。
これからふえるといいなあ。うふふ。
【2008/04/21 00:18】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0)
ハーメルンに哭く笛<藤木 稟>
ハーメルンに哭く笛 (トクマ・ノベルズ)ハーメルンに哭く笛 (トクマ・ノベルズ)
(1998/05)
藤木 稟

商品詳細を見る



このこじつけっぷり、カストリっぷりがたまらない。
一作目が見当たらないのでこちらから読んだのだけれど、奇想天外さで行ったら一番だと思う。
朱雀十五の性悪っぷりはホームズからの流れを汲んだ本格探偵らしいし、事件がどんどんもつれていくのも、奇怪な動きもゾクゾクする。
【2008/04/16 13:40】 | 作家別読書感想文 は行 | トラックバック(0) | コメント(0)
ソドムの林檎<野阿 梓>
ソドムの林檎ソドムの林檎
(2001/09)
野阿 梓

商品詳細を見る



表紙のセクシーな姉ちゃんに惹かれた。
SFハードボイルド小説だった。
カタカナがちょっと癖のある感じで使われているけれど、読みやすくて面白かった。
【2008/04/14 13:39】 | 作家別読書感想文 な行 | トラックバック(0) | コメント(0)
| ホーム | 次ページ
プロフィール

Author:阿部友子
某音楽専門学校生。
現在フリーとして少しずつお仕事を貰えるようになって喜んでいますよ。
本と煙草とちょっとのお酒とコーヒーがあれば、とっても幸せ。
江戸川乱歩や澁澤龍彦の世界が好きで、将来は古民家を改築して地下室を作り、天井まで伸びる本棚の壁に囲まれて暮らしたい人。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる